2010年11月号 Vol.13
木霊(こだま)

屋久島の 魅力に迫る! その13
屋久杉の番人:高田久夫さんに聴く



2009年夏、前回ご紹介した高田久夫さんへのインタビューを試みた。その中で「山の現場と、世間で言われていること、聞いてきたこととは、ずいぶん違ったことが多いんですよ」と、高田さんは語る。



縄文杉のウソ!?

今「縄文杉」といえば、世界遺産屋久島の代名詞。観光で行かれた方は、樹齢7000年、とか7200年と記憶されていると思う。
高田さんは「7200年?・・そんなバカな!他の「紀元杉」などの有名な 老木がいずれも2000年~3000年といわれているのに、「縄文杉」だけがとびぬけているのはおかしい。
それが事実だとすれば、なぜ中間の5500年、4000年が無いのか?不思議でしょ? 私は2000年ちょっととみていて、最高でも3000年だと 思います。それを言うと、役所の人は、「まあ、そう難しいことは言わずに夢を持たせましょう」と言うばかり。
観光のためとはいえどうも納得がいかんのです。・・・



なぜ、「縄文杉」が注目されるのか?

「やっぱり、姿かたちが「絵」になるからでしょう。見た目のバランスがいい。
立っている場所もいいんでしょうね。大きさでいえば、山の奥にはもっと大きいのがあります。
でも、それをいうと観光客がどっと押し寄せてまた、〈縄文杉の二の舞=環境問題〉になりますから、知らせないようにしています。」

**「観光客が激増し、周りを歩くことで露出した根の損傷が激しいため、縄文杉の周りは柵で囲み近づけないようになっている。
ちなみに、現在、観光客はほぼ毎日訪れ、多い時期は1日300人以上にもなっている」



縄文杉の木材としての特徴は?

「縄文杉の芯は腐っていて、大きく穴があいているはずです。
どちらかと言うと肥満体の木で、一方に偏って太っています。
表面が凸凹していますので、年輪は肉眼で数えられる程度に荒いと推測されます。
屋久杉の場合、樹皮に凸凹が無くすっきりしたものの方が、成長が遅く年輪が細かく詰んでいるものなんです。」





代表取締役 八田欣也




      


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