屋久島の魅力に迫る | 岡崎製材株式会社
2012年7月号 Vol.26
木霊(こだま)

屋久島の 魅力に迫る! その26
-- 「 屋久杉の傷 」 --




 屋久杉の丸太を製材していると、写真のようなキズが時々現れます。
右上の大きな穴、そして中心寄りの穴。拡大図を見ていただくと、上下の傷ラインは自然のものではなく、明らかに刃物等、人工的につけられたことが分かります。



屋久杉の傷

 さて、年代の推測をしてみると、2000年以降に製材されたこの板は、「風倒木」または「土埋木:山に残っていた切り株」であったため、 仮に生木として伐採禁止直前の昭和時代まで成長していたとすれば、このキズは江戸時代後期1810年代(文政時代)のものだし、 江戸時代後期の切り株だとすれば、このキズ自体は江戸時代中期1700年頃(元禄時代)のものということになります。
こうして屋久杉は、キズひとつで、ゆっくりと、そして逞しく成長してきた証しを今に伝えてくれているのです。

いずれもかつて木こりが、斧やヨキを使って試し切り、又は、隣の屋久杉を伐採するための足場丸太を差し込むのにあけた(はつった)穴の跡だと思われます。
その後この屋久杉は伐られることなく自らの傷を修復しながら写真のように穴をふさぐように成長してきました。
年輪を数えるとここまで修復するのに150~160年かかっています。
完全に修復し穴が埋まるのにはあと100年以上はかかっただろうと推定されます。



屋久杉の傷


代表取締役 八田 欣也




      


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